この記事ではポリエステルの正しい洗濯方法と乾燥方法について解説しています。
洗濯機での洗い方から、手洗いでの方法までぜひ参考にしてみてください。
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ポリエステルとは?素材の特徴を知っておこう!
ポリエステルは、ブラウスやワンピース、ズボン、和服・着物からリュック、カーテン、布団など、様々なアイテムに使われています。
ポリエステルを使用していない服を持っていない人はほとんどいません。ここでは、そんなポリエステルの利点と欠点を簡潔に説明します。
ポリエステルのメリット
- 丈夫で軽い
- シワがつきづらい
- 合成繊維の中では比較的熱に強い
- 乾きやすい
- 摩擦に強い
ポリエステルがたくさんの衣類に使われている理由は、ほかの素材に比べても上記のようなメリットがあるからです。
特に丈夫で軽くてシワになりにくくさらに型崩れもしにくいという特徴がポリエステルのメリットといえます。
ポリエステルのデメリット
- 吸湿性がない
- 静電気で汚れが付きやすい
- 再汚染しやすい
- 毛玉ができやすい
ポリエステルは洗濯しやすいメリットの反面、実は汚れや臭いがつきやすい素材でもあります。ですが洗濯の仕方で注意をしていればそういったデメリットも抑えることができます。
ポリエステルを自宅で洗濯する際の準備と注意点!
- 洗濯表示を確認する
- 色落ちのテスト
- ひどい汚れは事前に前処理をしておく
- 出来るだけ単独で洗うのが◎
ポリエステル製品を洗濯する際の注意点を詳しく解説していきます。
洗濯表示を確認するのが確実!
表示 | 意味 |
洗濯機で洗うことができる | |
洗濯機で洗うことができる | |
手洗いができる | |
洗濯できない |
ポリエステル製品は、100%ポリエステルで出来たものから、他の素材と混紡されたものまで様々です。
そのため、正確で確実な洗い方を知るには、各アイテムに付けられた洗濯表示を確認することが最も重要です。
ほとんどの表示は、洗濯機や手洗いが可能であることを示していますが、最下段にある「洗濯ができない」表示を除くと特に注意が必要です。
より詳細な情報や旧洗濯表示については、以下の記事で詳しく説明しています。
ポリエステルと混紡されることのある素材例
- ポリエステル100%
- ポリエステル x レーヨン
- ポリエステルxアクリル
- ポリエステルxナイロン
- ポリエステルxポリウレタン
- ポリエステルx綿
- ポリエステルxウール
- ポリエステルxダウン
- ポリエステルxスエード
色落ちのテストをしよう
色落ちテストの手順
- 目立たない場所に使用する洗剤の原液をつける
- 5分程度放置したあとにティッシュで拭き取る
- ティッシュに色が付いている場合色落ちリスク大
- ティッシュに色が付いていない場合は洗濯可能
特にポリエステル100%の衣類は色落ちリスクが高いので、上記のように色落ちテストを必ず行いましょう。
ポリエステルに限らずはじめて洗う衣類には色落ちテストをするのが望ましいです。
色落ちテストの方法は、スーツの水洗いのレビュー記事内でも紹介しています。
ひどい汚れ部分は事前にある程度落としておく
泥汚れや食べこぼし、飲みこぼしなど部分的に汚れがひどい時にはそのまま洗濯するのではなく前処理を行うようにしましょう。
前処理方法は中性洗剤を垂らしてもみ洗い、つまみ洗いをする他、歯ブラシなどでやさしくブラッシングするのも衣類を傷めないコツです。
逆汚染対策に出来るだけ単独洗いがおすすめ!
ポリエステル素材は静電気を帯びやすく、そのため洗濯機内で汚れが再付着することがあります。これを「逆汚染」と呼びます。
逆汚染を防ぐ方法としては、通常よりも多めの水量と洗剤を使用して洗うか、またはポリエステル製の衣類を単独で洗うことが効果的です。
特に汚れがひどい衣類は別に洗うか、またはポリエステル製のものだけを分けて洗うことをお勧めします。
以上のことを注意して洗うことでよりきれいに洗濯することができます。ここからは具体的な2種類の洗い方について解説していきます。
ポリエステルの2つの洗濯方法を徹底解説!
洗濯表示をチェックすると「洗濯機洗いができる表示」か「手洗いのみができる表示」が付いています。ここではその2つの洗い方を詳しく解説していきます。
ポリエステル衣類の洗濯機を使った洗い方
準備するもの | 働き |
洗濯ネット | 他の衣類との摩擦を抑えることで毛玉ができづらくなる |
衣類用洗剤 | 中性か弱アルカリ性。弱アルカリ性は汚れ落ちが良い。 |
柔軟剤 | ポリエステルの静電気防止に効果的 |
ポリエステルを洗濯機で洗濯する際には上記を準備しましょう。ポリエステルはウールやデリケートな素材と比べれば洗濯もしやすい素材なので一般的な洗剤と柔軟剤、そしてネットがあれば問題ありません。
では、早速手順を解説していきます。
(1)洗濯ネットに入れる
洗濯ネットに入れることでほかの衣類との摩擦を減らし毛玉ができるのを防ぎます。また再汚染しづらくなる働きも期待できます。
(2)洗剤は基本中性洗剤・汚れ落ちを高めたい場合は弱アルカリ性洗剤
ポリエステルは汎用的な衣類用洗剤であれば問題ありません。汗や皮脂汚れがひどい場合は汚れ落ちの良い弱アルカリ性洗剤を使用するのもおすすめです。
ただし洗濯表示に中性洗剤の使用を推奨する衣類もありますので、その場合は洗濯表示に従いましょう。
(3)柔軟剤を入れると静電気防止に
ポリエステルのデメリットでもある静電気を防止するには柔軟剤の使用がおすすめです。
柔軟剤には衣類の表面を滑らかにし摩擦力を少なくする働きと、電気を外に逃がす働きがあるため静電気防止効果が期待できます。
冬場のセーター等を洗う際には特に効果的です。
(4)洗濯機のコースは洗濯表示の指示に従う
表示 | 意味 | 洗濯機のコース |
洗濯機で洗うことができる | 通常コース | |
洗濯機で洗うことができる。下線が1本は「弱い洗濯処理」 | ドライコース・やさしさコース・おしゃれ着用コース | |
洗濯機で洗うことができる。下線が2本は「非常に弱い洗濯処理」 |
洗濯表示に「弱い洗濯処理」をすべき表示が付いている場合は、洗濯機のやさしいコースにします。
呼び名は洗濯機によって変わりますが、「ドライコース」「やさしさコース」「おしゃれ着用コース」などがあります。
弱い洗濯処理マークがついていなければ標準コースで問題ありません。それぞれの表示の詳細は以下の記事でご確認ください。
(5)脱水時間は短めに
脱水の時間は30秒程度と短めにしましょう。洗濯機の場合、脱水工程まで自動となっている場合、一時停止を押して取り出す必要があります。
ポリエステルを手洗いで洗濯する方法!
次に手洗いをしていく方法と手順を解説していきます。
(1)洗濯桶などにぬるま湯を貯める
水でも構いませんが、やや温度のお湯を使うと洗剤の働きが活性化して汚れ落ちが良くなります。
洗濯機と違って機械力で洗うことができないので、手洗いの場合は水よりもぬるま湯を使って洗うのがおすすめです。その際は40℃以下のお湯を使いましょう。
(2)洗剤を溶かし込む
洗濯機の時と同様に用途・表示にあわせて中性か弱アルカリ性の衣類用洗剤を使用します。柔軟剤を使う場合は、すすぎの際に入れます。
(3)10分程度つけ置く
洗剤のチカラを作用させるために10分程度つけ置きます。洗剤に含まれる合成界面活性剤が衣類の汚れを剥がれ落しやすくしてくれるためです。
(4)摩擦をしないように洗う
ポリエステルは摩擦を与えると毛玉になりやすい素材です。ごしごしと洗うのではなく、押し洗いや振り洗い、汚れが気になる場合はつまみ洗いなどがおすすめです。
(5)泡がでなくなるまですすぎ、最後に柔軟剤を入れる
すすぎは泡がでなくなるまで行い、最後にもう一度きりえな水をためて柔軟剤を溶かし込みます。そのあとは、3分ほどつけたのちに脱水していきます。
(6)脱水は洗濯機を使用すると効率的
脱水は洗濯機の脱水機能を使うのが効率的です。洗濯ネットに入れて、回転が安定し始めてから約30秒程度回します。
ポリエステル衣類は乾燥機を使っても大丈夫?
表示 | 意味 |
タンブル乾燥禁止(高温乾燥機は控える) |
ポリエステルは高温に弱いので乾燥機の使用は控えるのが安心です。多くの場合、上記のような乾燥機NGのマークがついています。
乾燥機を使うと、繊維が溶けたり縮みの原因にもなりかねません。
乾きやすい性質なので夏場は扇風機などで風を当てるだけでもすぐに乾きます。冬場は空気が乾燥しているので外に干しておけばすぐに乾きます。
ポリエステルにアイロン掛けは必要?
表示 | 意味 |
アイロン掛けはできない |
乾燥機の使用と同様に、高温になるアイロン掛けはできない衣類が多くあります。上記のようなマークがついています。基本的にポリエステルは高温に弱いと理解しておきましょう。
ポリエステルを洗濯したのに臭いが残っているのはなぜ?対処法は?
ポリエステルは水を吸収しにくいため、汗や皮脂など水溶性の汚れが取り除きにくく、時には臭いが残ることがあります。
洗濯をしても臭いが消えない場合、洗剤や酸素系漂白剤を使って衣類をつけ置きすることで、臭いを除去することが可能です。
ただし、漂白剤の使用前には洗濯表示を確認して、製品の指示に従うことが重要です。
ポリエステルの洗濯物にしわが残らないようにする方法!
- 脱水時間を短かくする
- 干す前に手でたたいて伸ばす
- 脱水後はすぐに干す
しわがつきにくいポリエステルも、完全にシワがつかないわけではありません。ポリエステルに限らず気を付けたいのは、脱水したあとに濡れたままの洗濯物を長時間放置しないことです。
シワだけではなく、色移り、臭い残りの原因にもなります。
ポリエステルの洗濯におすすめの洗剤・柔軟剤一覧!
ポリエステルの特性を踏まえた上でおすすめの洗剤と柔軟剤を紹介しています。
蛍光増白剤入りの商品は、色柄物は色落ちリスク、淡い生成り色やアイボリー系の衣類だと白くなってしまう場合があるので必ず色落ちテストをしましょう。
中性洗剤のおすすめ
おしゃれ着用の中性洗剤のエマールはポリエステル衣類にももちろん使えます。
おしゃれ着用の中性洗剤は、通常の中性洗剤よりも洗浄力はマイルドですが、色落ちや型崩れ・シワになりにくい等やさしく洗えるのが特徴です。
下着・おしゃれ着の手洗い用にときどき購入します。
甘くて強い香りの洗剤・柔軟剤が嫌いなのですが
こちらは甘すぎず、においで気分が悪くなったりしません。
男性ものを洗っても違和感ないです。値段も手頃だから良い意味で無難。
何度もリピートしてます。(引用:Amazon)
花王のエマールと並んでおしゃれ着用洗剤としての認知度が高いライオンのアクロン。スーツやセーター、制服などのドライマークの衣類を洗えることはもちろんですが、繊維同士の摩擦を抑えるシルキータッチ成分配合で、摩擦によるテカりを軽減する効果も。
いつも使っています。
香りも好きだし、今の時期は静電気なども防いで、ジーンズやニット類、主人のスーツのズボンなど、幅広く洗っています。(引用:Amazon)
弱アルカリ性洗剤のおすすめ
弱アルカリ性洗剤は、中性洗剤よりも汗や皮脂汚れの洗浄力が強いのが特徴です。ただしその分、色落ちなどのリスクもあるので必ず使用前には色落ちテストをするようにしましょう。
また洗濯表示に「中性洗剤の使用」を推奨している衣類に関しては、使えませんので要注意です。
繊維の奥にはいりこんだ汗や汚れを洗浄するチカラが高いのがアリエールの特徴です。ポリエステルは吸水性が悪いため、汚れや臭いが残りやすいので臭いが気になる衣類の洗濯にもおすすめです。
柔軟剤のおすすめ
植物生まれの柔軟成分使用、静電気防止効果などがあるソフラン。価格もリーズナブルなのでおすすめです。
まとめ
ポリエステルの洗濯方法と注意点についてご紹介しました。衣類のみならず布団などにもポリエステルは使われており、洗濯する機会がもっとも多い素材だと思います。
いままでなんとなく洗濯をしていた方も一度正しい洗濯方法を知ることでよりきれいに、より生地の負担なく洗うことができます。
ぜひ参考にしてみてくださいね!
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