布団のボリュームがなくなってきた・汚れてきた・生地が傷んできたといった時に、買い替え以外の方法があることをご存じですか?
それが「打ち直し」という方法です。
今回はそんな布団の打ち直しについて詳しくご紹介します。
※本記事で紹介している商品にはPR商品を含みますがランキング・コンテンツ内容はラクリー編集部調査をもとに作成しています。また本記事内の情報は一般的な知識であり、自己判断を促すものではありません。 |
そもそも布団の打ち直しとは?
打ち直しとは、布団の中身(綿や羽毛など)を取り出して綺麗に洗浄を行ったのち、必要に応じて新しく羽毛を追加しボリュームを蘇らせ、新調した生地に詰め直す作業のことを言います。
綿の布団の場合は硬くなった綿をほぐし、ホコリやダニなどを取り除いてふんわりさせます。
一方、羽毛布団の場合は汚れた羽毛を洗浄し、新しい羽毛を加えてボリュームアップさせます。
打ち直しできる布団は業者によって異なりますが、掛け布団・敷布団・羽毛布団・こたつ布団など様々です。
打ち直しは買い替えより安く済むことも多く、経済的であるというメリットがあります。
ただし、使用年数や状態によっては打ち直しできない場合があります。
布団打ち直しのメリット
「打ち直しなんてしたことがないし、買い替える方が楽そう」と思う方もいるかもしれませんが、打ち直しには買い替えに匹敵するような良さがあります。
以下のようなメリットを魅力的に感じるのであれば、ぜひ打ち直しをおすすめします。
新品同様に生まれ変わる
前述のように打ち直しでは、綿をほぐしてホコリやダニを取り除く、あるいは羽毛を洗浄して新しい羽毛を追加するといった作業を行います。
そのため、綿も羽毛も丸洗いするより格段にきれいになり、ボリュームが蘇ります。そして側生地も新調するので、ほぼ全てが新品同様に生まれ変わります。
また、プランによっては羽毛や側生地をより上質な物に変えることも可能で、布団の機能性をランクアップさせることができます。
買い替えより費用が安く済む
羽毛・綿・羊毛などの天然素材は価格が高騰しており、同じ品質の布団に買い替えようとすると、購入時よりも値段が高くなる傾向にあります。
一方、打ち直しは平均で買い替えの3分の2程度の費用で済みます。仕上がりも新品同様になるため、買い替えより遥かに経済的だと言えるのです。
また、打ち直した布団は引き続き長く愛用することができます。そのため、安価な布団を頻繁に買い替えるよりも、結果的に安く済む場合もあるのです。
サイズや厚みなどを変更できる
布団メーカーや寝具の専門店などでは、打ち直しの際にサイズや厚みを変更してくれることがあります。
ダブルをシングルにしたり、シングル2枚をダブルにしたり、厚みを増したり減らしたりと、柔軟に対応してもらえるのが魅力です。
また、業者によっては羽毛布団をひざ掛けや敷きパッドに、あるいは敷布団を座布団にといったアイテム変更が可能なプランもあります。
使っていない布団を違う形で有効活用できるのも、打ち直しをするメリットの一つです。
昭和西川
昭和西川は日本を代表する寝具メーカーの一つであり、寝具製品の品質の高さが人気です!素材の選定から縫製、検品までを自社で一貫して行い、厳しい品質管理のもとで製品を提供しています。
そんな昭和西川では羽毛布団のリフォームサービスを提供しています。
羽毛布団は使用するうちに中の羽毛が圧縮されたり、汚れが蓄積されたりすることがあるため、リフォームをすることで、羽毛の洗浄や追加、新しい生地の取り付けなど、必要な修理や交換を行うことができます。
特に、羽毛をきれいに洗浄することで、保温性が高まり、より快適な眠りを得ることができるので数年使用した羽毛布団におすすめです!
そもそもの羽毛布団の品質の良し悪しによっては、フェザーの噴出しがひどかったり、側生地の縫製部分がほつれたりする等、耐久年数が変わります。
クリーニングに出すよりも新たに買い替えたり、リフォームをした方がコスパが良い場合もあるので、購入金額・羽毛布団の品質によって対応を検討するようにしましょう。
布団打ち直しのデメリット
メリットがいくつもある打ち直しですが、もちろんデメリットとなる点もあります。
費用や時間の無駄にならないよう、打ち直しには以下のようなデメリットがあることも理解して、買い替えとどちらを選ぶか考えてみましょう。
打ち直しできない布団もある
後ほど詳しくご説明しますが、布団の素材にはそれぞれ寿命があり、寿命を迎えた布団は打ち直しを断られることがあります。
また、ダウン率が低い羽毛布団、品質の悪い化学繊維が多く含まれている敷布団、縁がパイピングされている布団なども、打ち直しできない場合があります。
打ち直しが可能かどうかは、各業者が定める条件によって異なります。打ち直しできずに往復の送料だけかかってしまうこともありますので、事前にしっかり確認しましょう。
仕上がりまでに時間がかかる
布団の種類にもよりますが、打ち直しには一般的に2週間から1ヶ月程度の日数がかかります。
また、初夏から秋くらいは繁忙期にあたり、さらに納期が延びる場合もあります。
そのため、羽毛布団などの季節物はオフシーズンの早い段階で依頼する、一年中使用している布団は代わりの布団を用意するといった工夫が必要です。
このように一定の期間布団を使えないという点は、打ち直しにしかないデメリットの一つです。
打ち直しができる布団の種類と寿命の目安
素材 | 寿命の目安 | 打ち直し可否 |
木綿 | 3~5年 | 可 |
真綿 | 5~8年 | 可 |
羊毛 | 3~5年 | 可 |
化学繊維 | 2~3年 | 一部を除き可 |
羽毛 | 10~15年 | 可 |
羽根 | 10~15年 | 可 |
こたつ | 3~5年 | 可 |
※布団の状態・お店によって打ち直しの可否が変わります。詳しくはそれぞれのお店のサービス内容をご参照ください。
上記の寿命は、掛け布団や敷布団として使用した際の大まかな目安です。
同じ素材でも、体重の負荷がかかりやすい敷布団の方が寿命が比較的短いと言えます。また、使い方や素材の品質によっては、平均よりも早く寿命を迎える場合もあります。
一方、素材そのものの寿命が非常に長いのは、木綿や羊毛です。
品質の良い物では80~100年もの長期にわたって使えることもあり、定期的に打ち直しすれば一生物の布団として愛用できます。
ちなみに、真綿布団は打ち直しではなく、手引き直しという作業でリフォームを行います。職人さんの技術を特に必要とする方法なので、必ず信頼できる業者に依頼しましょう。
布団打ち直しと新品買い替えの料金相場は?
素材 | 打ち直し | 買い替え |
木綿 | 12,000~19,000円 | 15,000~35,000円 |
真綿 | 40,000~160,000円 | 30,000~200,000円 |
羊毛 | 16,000~20,000円 | 10,000~80,000円 |
化学繊維 | 12,000~19,000円 | 3,000~10,000円 |
羽毛 | 13,000~170,000円 | 15,000~300,000円 |
羽根 | 13,000~170,000円 | 15,000~300,000円 |
打ち直しと買い替えの両方で相場にかなりの幅があるのは、羽毛布団や真綿布団です。
羽毛も真綿も一昔前まではかなり高級なイメージがありましたが、最近では海外製の安価な製品などが増えています。
ただし、価格に大きな差があるのは、それだけ品質に違いがあるからです。
安易に価格だけで選ぶと、それまで使っていた布団と比べて機能性が大きく落ちてしまうこともありますので、しっかり検討して選びましょう。
一方、ポリエステルなどの化学繊維の布団は、新品でもリーズナブルです。打ち直しすると逆に高くなる可能性があるため、きちんと比較してみましょう。
打ち直しの一般的な流れ(羽毛布団の場合)
- 業者に申し込み、集荷パックなどに入れて発送する
- 布団を解体し、羽毛を洗浄する
- 洗った羽毛を乾燥させ、新しい羽毛を足す
- 側生地を新調し、羽毛を充填する
- キルティングを施す
- 工場から発送され、自宅にて受け取り
ネットで申し込める打ち直しの多くは、配送業者を利用して布団を発送・受け取ります。
羽毛布団の場合は、まず布団を解体して羽毛を洗浄します。そして、きれいになった羽毛に新しい羽毛を加え、ボリュームを蘇らせます。
打ち直しの際は、どの布団も側生地を新調するのが基本です。肌触りや柄などにこだわりたい場合は、側生地を選べるプランに申し込むとよいでしょう。
羽毛布団にはダウンの割合を示すダウン率というものがあります。ダウン率は打ち直しのプランによって異なり、決められた割合のダウンが新調した側生地に充填されます。
また、キルティングの方法も業者やプランによって異なります。
まとめ
綿・羽毛・羊毛など、布団に使われる素材の多くは、打ち直して再び蘇らせることができます。
特に品質の良い物は買い替えよりお得になる場合が多いため、ぜひ一度打ち直しを検討してみてください。
打ち直しは様々な布団メーカーや寝具店などで受け付けています。熟練の職人さんにお願いすれば、きっと新品同様に生まれ変わるはずですよ。
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