カナダグースのダウンジャケットを長く愛用するためには、適切なクリーニングとお手入れが欠かせません。
この記事では、クリーニングの理想的な頻度と料金、そして効果的なメンテナンス方法を詳しく解説します。
※本記事で紹介している商品にはPR商品を含みますがランキング・コンテンツ内容はラクリー編集部調査をもとに作成しています。また本記事内の情報は一般的な知識であり、自己判断を促すものではありません。 |
佐藤 誠(ラクリー編集長 /ジュニア洗濯ソムリエ)
ジュニア洗濯ソムリエとして洗濯やクリーニングについての知識を読者様に発信しています。宅配クリーニング全30社を実際に利用し仕上がり・サービス・コスト比較などユーザー目線と宅配クリーニングマニア目線でわかりやすく解説します。
カナダグースのクリーニングの頻度はどれぐらい?
クリーニングを検討するタイミング
確かな保温性と吸湿性をほこるカナダグース。より高い品質を保った状態をキープするには、定期的なメンテナンスが必要です。
カナダグースは1年に1回程度、クリーニングに出してください。1シーズンが終わったときに出せばいいので、何度もクリーニングする必要はありません。
しかしそのシーズンに着用したことがあるのに、クリーニングに出さないのはあまり良くありません。1度でも着用していれば袖や襟に皮脂汚れが付着するので、必ずクリーニングに出すようにしましょう。
着用の頻度によっては1シーズンに2回がおすすめ
基本的にシーズンオフして保管前に1回クリーニングに出せば問題ありませんが、例えば外の仕事で長時間着用することが多い方や、毎日のように着用している方は1シーズンのうちに2回程度、クリーニングに出すことをおすすめします。
また、汚れや臭いなどの状態によって臨機応変に対応しましょう。
放置してしまうと、クリーニングに出しても取れなかったり、色褪せ変色・生地の傷みの原因となる可能性があります。
着用回数が少なくても、衣替えの前に
シーズンの中でも使用頻度が少なかったり、冬の気温があまり下がらず活躍の機会が少なかった場合など一見汚れていないように感じるかもしれません。
目に見えない汚れや、中に染み込んだ汗など少量でも残っていると、そこからシミが浮き上がってくる原因となります。
シーズンオフになったら、必ずクリーニングに出すようにしましょう。
汚れがついてしまったり、汗をかいてしまった時
保温性の高いカナダグースは室内や電車の中などで着用していると、暑くて汗をかいてしまう事があります。
特に肌と直接触れやすいエリなどの部分には、汗や皮脂が羽毛部分にまで染み込んでしまいがちです。中にまでこもった汗は悪臭の原因となります。
また、アウターのため外気の影響や飲食時の汚れ、雨や雪などの水汚れなども受けやすいアイテムです。一旦、固く絞ったタオルなどでふき取ることで応急処置は可能ですが、内部にまで染み込んでしまうと変色やシミになってしまいます。
汚れや汗が急についてしまった場合には、すぐにクリーニングに出すと安心です。
臭いが発生したとき
カナダグースに使われている羽毛は多くの空気を含ませる機能が高い分、どうしても蒸発した汗も取り込んでしまします。
こまめに消臭スプレーや日陰干しで対応していたとしても、内部にこもった臭いや保管時についたカビ臭さなどは取れにく性質をもっています。
着用時、臭いが気になるようであれば一度内部まで洗浄してくれるクリーニングに出すがおすすめです。羽毛部分もしっかりと洗浄することで、新しい空気をとりこみ臭いの予防にもつながります。
クリーニングの出しすぎには要注意
カナダグースの生地は、白化(色がはげたり、生地の白い部分が露出)といわれる現象がおきやすい特性をもっています。白化についてはカナダグースのタグにも注意書きがされているほど多くみられる現象です。
この白化の原因は生地のスレから起こります。どんなに丁寧に作業をしてもクリーニングの作業工程中に生地がこすれてしまうため、あまりにも頻回にクリーニングに出すのは避けましょう。
カナダグースのクリーニング料金の相場は?
業者名 | 価格 | 納期目安 |
キレイナ | 11,000円 | 2週間~ |
プロショップひらいしや | 9,800円 | 2週間 |
ワードローブトリートメント | 10,000円 | 見積もり承認から2,3週間 |
リネット | 3,630円 ※ディープクレンジング仕上げは別途1,100円 | 5日~ |
リナビス | 1,962円 ※5点パック1着 | 2週間~ |
ニック | 9,600円 | 1ヵ月 |
正直なクリーニング屋 | 2,200円 ※5点パック1着 | 工場到着から4営業日目安 |
せんたく便 | 1,755円 ※最速パック5点1着 | 5日~ |
クリコム | 6,600円 | 要確認 |
クレアン | 8,800円 | 2週間~ |
白洋舎 | 6,380円 | 要相談 |
クリーニングカラキヤ | 5,720円 | 要相談 |
カナダグースのクリーニング料金は、おおよそ8,000円前後が平均的な相場です。
価格の違いや失敗しないための宅配クリーニング店選びのポイントは以下の記事をあわせてご覧ください!
知っておきたいカナダグースダウンの白化とは?
カナダグースのダウンの中でも特に色が濃いアイテムは袖や折り重なっている部分がこすれ、表面の色が削れてしまい中の白い部分が表面に出てきやすくなります。これがいわゆる白化です。
カナダグースは白い生地の上からアイテムの色を加工し作成する特性上、こすれる事で地の白色が表面に出てきやすいのです。
長期的に利用したり過度なスレによるダメージを日常的に与えた事による経年劣化といえるでしょう。
カナダグースで使用されている生地の特性上、白化が起きやすいアイテムです。白化に関してはカナダグースの公式サイトでも注意喚起されています。
濃色品はクリーニングや着用の繰り返しですれた部分が毛羽立ち、白化する場合があります。過度な摩擦や連続着用もお避けください。
よくあるご質問 | CANADAGOOSE (カナダグース) 日本公式サイト
クリーニング店で起こりうるトラブルとリスクとは?
高級ダウンのクリーニングの経験が少ないクリーニング店や、料金が安いからとクリーニング店を選んでしまうと、リスクを伴う可能性があります。
白化したり白化が悪化するリスク
カナダグースの製品の特性を知らないクリーニング店や料金が安いお店の場合、一度に大量の衣類と一緒に洗われてしまう事も多く、さらに白化を悪化させてしまう原因となります。
カナダグースを着用し行動することで起きる日常的なスレが表面をこすり、一見表面上は綺麗にみえても生地の表面には粉状となり残っているだけで、クリーニングに出すことでその粉も洗い流され、表面に出てきてしまうのです。
既に白化している部分に対して修復技術がない
使用期間が長くなればどうしても出てきてしまう白化。専門のノウハウや技術を持たないクリーニング店だと、白化したアイテムの修復サービスがありません。
カナダグースを扱う専門店であれば、色落ち補修サービスがあるところがあります。技術がしっかりした職人による染色、そして色止め効果のある加工を行えば綺麗な状態キープすることができます。
クリーニング溶剤の残留がシミの原因に
クリーニングの際につかわれる溶剤が綺麗に落ちきらずに残ってしまうと、それが生地の表面に残りシミの原因となる可能性があります。
特に表面の生地と中は羽毛と全く違う性質をもつダウンは、技術はもちろんの事、各工程の丁寧さが必要となり。その分コストがかかります。
溶剤によるシミが残ってしまう原因
- 一度に大量洗浄・乾燥
- 洗浄・乾燥時間の短縮
- 溶剤管理が徹底されていない(汚い溶剤の使用)
ドライクリーニングで使用される溶剤は排水できないため、何度も利用されます。この溶剤管理がクリーニング店の要となりますが、その分コストもかかるのです。
低価格が強みのクリーニング店ではこのコストをどのように下げるかが鍵となります。
もちろん、価格が安いから悪いというわけではありませんが、利用者から見てしっかりと作業をおこなっているクリーニング店がどこなのか判断はつきません。
値段は上がってしまいますが、状態にあわせて1つ1つの工程を丁寧に行う専門店であれば溶剤残りによるシミといったトラブルは避けられるでしょう。
ダウンがぺっちゃんこになる
カナダグースに使用されている羽毛のまわりには脂分がコーティングされていることで、よく空気を含ませ保護を行ってくれます。技術のないドライクリーニングを行うと、この重要な脂分までも洗い流されしまいダウン自体のボリュームダウンにつながります。
カナダグースの特性にあわせたクリーニングを行うことで、中の羽毛についた汗などの汚れを洗浄し脂分もキープする事ができます。
知識不足や技術不足、そもそも作業工程を簡素化しているクリーニングでは、洗浄が不十分であったり余計な脂分まで落としてしまい、ぺっちゃんこな仕上がりになってしまう可能性があるので要注意です。
トラブルに対する補償ができない
大切にしていたカナダグースをクリーニングに出したら、残念な状態で戻ってきたなどのトラブルは避けたいですよね。
しかし、そもそもこのカナダグースのアイテムのクリーニングが難しいという事、技術が必要といった知識がないクリーニング店では、安易に受付してしまいがちです。
専門店の知識があるクリーニング店であれば、商品の特性・状態・着用期間などからクリーニングを行うリスクや可能性を事前に説明できるはずです。
カナダグースのダウンを長くきれいに使うための日々のお手入れ
ここでは、日々のお手入れとオフシーズンの保管方法を解説します。まずはカナダグースの公式サイトで紹介されているお手入れと保管方法を参考にしていただければ安心です。
- ジャケットはできる限りきれいな状態で収納します。ほこり、汗、油脂などの汚れは徐々に生地を劣化させる原因となります。洗濯方法の詳細は、製品に取り付けられた表示ラベルをご覧ください。
- ファーは取り外せる場合は取り外し、 毛や革が型崩れしないように前後に余裕のある場所に縦方向に吊るします。
- ジャケットは幅広のハンガーにゆったりとかけます。湿気の少ない暗所で保管するのが最適です。
- ほこりや汚れから守るため、通気性のある衣類カバーをかけます。
- ジャケットが狭いスペースで押しつぶされないようにしてください。
以下は一般的なお手入れ方法についてもまとめました。あわせてご覧ください。
こまめなブラッシングが大切
汚れが付きがちな襟や袖、そして生地の表面を優しく繊維に逆らわないようにブラッシングしてあげましょう。
外気に触れる機会が多いアウターは目に見えない排気ガスやほこり、皮脂汚れなどの影響を受けやすいアイテムです。ほこり、汗、皮脂などは生地を劣化させてしまう原因となるため、こまめにブラッシングを行うことで除去していきましょう。
おすすめなのは柔らかく密集した毛を使用したブラシで、馬毛などは適度な脂分を含んでいるため生地を傷めにくく扱いやすいです。
陰干しして湿気を逃す
利用した後はそのままクローゼットにしまうのではなく、風通しのよい日陰の場所で陰干ししましょう。窓辺の近くで部屋干しをする場合は、窓の結露にも注意です。せっかく干していても、結露した窓の水分で濡れてしまっては意味がありません。
しっかりと羽毛の中の水分をとばしてあげることで、ダウンのふんわり感をキープすることができます。
生地の隙間から羽毛が出てしまったら
ある日みたら生地の隙間から少し羽毛が出ていたとしても、決して引っ張り出さないでください。生地の表面に小さな穴が開き、他の羽毛も出てしまい状況を悪化させる可能性があります。
まずは表面を軽くつまみ、内部の方から羽毛をつまんで戻します。
そのあと、その部分を軽くもみましょう。
オフシーズンの保管方法
オフシーズンにもきちんと保管をすることで、次の時期にも心地よく着用できます。クリーニングに出し終えたら、ファーを取り外して通気性のある衣類カバーをかけてください。
ハンガーと洋服のサイズの不一致は、型崩れの原因になります。ハンガーが短すぎると肩の部分が出っ張りますし、大きすぎると袖の部分が出っ張りますので、型崩れが起きるのです。
型崩れを防ぐためにしっかりとしたハンガーを使ってください。コートやアウターに使う場合、肩の部分が厚いハンガーがおすすめです。
付属品がある場合は別にして保管をする
もし付属品でファーなどがついている場合は、型崩れ防止のために取り外せるのであれば外し、別々での保管がおすすめです。
まとめ
カナダグースのクリーニングやお手入れ方法を紹介しました。クリーニングが難しい分、お店選びを慎重に行う必要があります!
またその他の高級ブランドのダウンごとのおすすめ宅配クリーニンングも以下の記事でまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください!
丁寧なお手入れをすればそれだけ長持ちしますので、少し面倒でもお店選びとお手入れをきちんとしてみませんか。
ジュニア洗濯ソムリエとして洗濯やクリーニングについての知識を読者様に発信しています。宅配クリーニング全30社を実際に利用し仕上がり・サービス・コスト比較などユーザー目線と宅配クリーニングマニア目線でわかりやすく解説します。
クリーニングしたい衣類の引取りからお届けまで自宅にいながら完結できる宅配クリーニング。
たくさんある宅配クリーニングサービスの選び方から価格が安いお店まで徹底比較しました。お店選びの参考にしてみてください。