「ウールのセーターを虫食いに合わないように保管したい・・。」
「ウールセーターの正しい保管方法が知りたい・・。」
「自宅で手洗いをする方法を知りたい。」
シーズンになってクローゼットから引っ張り出していざ着よう!と思ったら穴が開いていた・・そんなことを経験したことのある方も多いのではないでしょうか?
買ったばかりのセーターでも保管方法によっては容赦なく虫の被害にあってすぐにダメになってしまう可能性もあります。
秋冬のシーズン中にも着ることの多いウールのセーター。暖かいし軽いし着回しもしやすいのでなにかと重宝しますよね!
でも天然繊維ならではのデリケートなイメージから取扱いに少し悩むことってありませんか?
そもそも着るたびに洗わなきゃダメ?ウールでも自宅で手洗いできるの?虫食いに合わない為の保管方法は?等々。
ここではそんなウールセーターのクリーニングと保管に関する疑問点を解消できるよう解説していきます!
※本記事で紹介している商品にはPR商品を含みますがランキング・コンテンツ内容はラクリー編集部調査をもとに作成しています。また本記事内の情報は一般的な知識であり、自己判断を促すものではありません。 |
そもそもウールとは?デメリットを知っておこう!
ヒツジの毛のウールはその温かさと柔らかさから冬物の衣類には欠かせない繊維です。ウールのメリットは肌触りの柔らかさ・なめらかさ、高い保温性とシワになりづらいという点です。
水に濡れた状態で揉んだりこすったりすることで繊維同士が絡み合って縮んでしまうというデメリットも・・。また天然の繊維の宿命でもある虫食いのリスクが高い繊維でもあります。
虫食いを引き起こす衣類害虫は汗や皮脂の汚れ、たんぱく質が大好きです。その為、ウールセーターはそれらの汚れをしっかりと落とした状態で保管するのが必須となります。
ウールセーターのシーズン中の保管方法・しまい洗い長期保管の方法を徹底解説!
ここからは、秋冬の寒い季節のシーズン中のお手入れ・保管方法と、春先頃から長期保管に入る際の注意点を洗い方から保管方法まで順をおってまとめています。
- シーズン中のお手入れ・保管方法
- 春先からの長期保管方法
【シーズン中】のウールセーターの日々のお手入れと保管方法!
「水洗いすると縮んでしまいそう・・」「洗いすぎるとすぐに傷んでしまいそう・・」そんなイメージのあるウールセーターは洗濯やクリーニングに出す頻度に悩みますよね?
インナーを着ていれば着用ごとに毎回洗う必要はありません。もちろん突発的な汚れがついてしまった際には洗うようにしましょう。
シーズン中のお手入れ・保管のポイント
- 着用後は湿気を逃がすためにハンガーで干す(長時間はNG)
- 着用したら2,3日休ませてあげる
- 洗濯は汚れが気になったときに行う(着用ごと毎回でなくてもOK)
- 洗う際には縮みに十分注意して行う
ここからはそれぞれのポイントをより細かく解説していきます。
1. 着用後は湿気を逃がしてから保管をする
ウールセーターの保温性の高さゆえに、湿気がこもりやすいという特徴もあります。着用後すぐに畳んで保管をするのではなくハンガーに吊るして風通しの良い場所で湿気を飛ばすようにしましょう。
その際に裏返して干すと内側にこもった湿気が逃げやすくなります。ただしハンガーに長時間吊るしたままだと自重で伸びてしまうので注意が必要です。
ウールセーターは1日着用したら2、3日休ませてあげると毛玉ができづらくなります。連日着用すると摩擦によって毛が絡みやすくなるためです。
2. 自宅で洗う場合の手洗い・洗濯機洗いの流れ
初めて洗うウールセーターの場合、自宅洗いできるかどうか取扱い絵表示を必ずチェックしましょう。
ウールセーターと一言でいってもウール100%のものから、アクリルやその他の毛が混紡されているものまであります。洗えるか洗えないかの判断は製品ごとに異なります。
洗えないウールセーターについている取扱い絵表示
旧表示 | 新表示 | 意味 |
水洗い・洗濯処理はできない ※家庭において |
水洗いができないマークの場合、自宅で洗うことで縮むリスク、その他不具合が起こるリスクが高いのでクリーニング店に依頼しましょう。
洗えるウールセーターについている取扱い絵表示
旧表示 | 新表示 | 意味 |
※数字は液の上限温度。 弱は弱い水流での洗濯。 |
※数字は液の上限温度。 |
洗濯機での処理が可能。 中の数字に関係なく、このマークがついていれば洗濯可能 |
※30℃を限度、弱い手洗いが可 | ※40℃を限度、手洗いが可 | 手洗いができる |
上記のマークは家庭での水洗いができることを指しています。中に記載された数字は液の上限温度を指しています。ウールセーターは水に濡れた状態で摩擦が加わると縮んでしまうので、大切なウールセーターほど手洗いがおすすめです。
ウールセーター向けのおしゃれ着用洗剤のおすすめ
ウールセーターを洗濯するのにおすすめの洗剤は、中性洗剤です。動物性の繊維はアルカリ性に弱い性質があります。おしゃれ着用の中性洗剤は、型崩れや伸び・ヨレを防いでくれるのでおすすめです。
初めて洗うウールセーターには色落ちチェックをしましょう!
色落ちテストのポイント
- 生地の下に白いタオルをひく
- セーターの裏側など目立たない場所で行う
- 洗剤の原液を該当箇所につけてしばらく時間をおく
- 色がつかないようであれば使用可能
化粧品をパッチテストするような感覚で、衣類も色落ちテストを行いましょう。中にはもともと染色堅牢度(染色の耐久性)が低く、洗剤の使用によって色落ちするウールセーターもあります。
白いタオルをウールセーターの該当箇所にひき、上から洗剤の原液をつけてしばらく置きます。5分程度経ったら、さらに別の白いタオルや布で該当箇所を押さえて色が付くようであれば使用を控えましょう。
ウールセーターを手洗いをする場合
桶に中性洗剤を溶かした洗浄液をつくります。水温を30℃前後のぬるま湯にすると洗浄液が溶けやすいのと、洗浄効果が若干アップします。
汚れやすい袖口や汚れが目立つ部分が表に来るように畳んで洗浄液につけこみます。
やさしく押し洗いをします。セーターの中央部分、端の部分とをやさしく上から交互に押して洗いましょう。20回~30回程度繰り返すのが目安です。繊維が絡み合って縮んでしまうので、もみ洗いは避けましょう。
ウールは水につけている時間をできるだけ短くしましょう。
洗った後はすすぎの前に洗濯機で30秒程度脱水をします。畳んだままのセーターを洗濯ネットに入れて行いましょう。
すすぎの際には、洗浄液に使った水と同じ温度にします。急激な温度差は縮みの原因となります。水の濁り、洗剤の泡が無くなるまですすぎます。
脱水には洗濯機の脱水機能を使います。畳んだ状態で洗濯ネットに入れて、洗濯の中に。脱水時間は回転が安定してから30秒~50秒程度。
脱水後はできるだけすぐに洗濯機から取り出し、シワをたたいて形を整えます。広げるように伸ばすと摩擦を加えてしまったり、伸びてしまう可能性があります。
ウールセーターは日の当たらない場所で平干しをしましょう。乾いたあとは、畳んで保管します。
ウールーセーターを洗濯機洗いする場合
洗濯機洗いができる取扱い絵表示が付いているものは洗濯機で洗うことができます。ウォッシャブルウール、イージーケアウールといった製品は洗濯でも洗うことができます。
洗濯機では水流が弱いコースを洗濯します。「ドライコース」「おしゃれ着コース」「手洗いコース」等洗濯機によってコース名は様々です。脱水時間は30秒~60秒以内がおすすめ。
干し方・保管方法は手洗いと同じです。
【シーズン終わり】にウールセーターを長期保管するしまい洗いの方法
ウールセーターの長期保管時のポイント
- 虫食い対策をしっかり行う!
- 保管中の湿気対策にも注意する!
虫食いを引き起こす衣類害虫の多くは5月~8月頃に卵を産みます。その為、汚れのついたまま保管をすると卵からかえった幼虫が衣類を食い荒らしてしまいます。そのため、5月の保管前には必ず洗濯かクリーニングに出すようにしましょう。
大切なウールセーターはプロのクリーニングに依頼してしまい洗いがおすすめ!
シーズン中は自宅で洗い、長期保管前にはプロのクリーニング店で確実にキレイにしてもらうのもおすすめです。
その際には汗や皮脂等の水溶性の汚れを落とせる水洗いかウェットクリーニングを依頼しましょう。ドライクリーニングではそういった汚れを落としきれない場合があります。
虫の好物は、「皮脂・汗・タンパク質」等の汚れだけではなく暗くて湿気の多い場所も好みます。
湿気が多い梅雨時期から夏は収納環境も悪くなるため、クリーニング店の保管サービスを活用するとより良い環境で保管することができます。
衣装ケースに立てて保管する
セーターは必ず畳んだ状態で収納するようにします。長期保管する際には、衣装ケースなどを用意して立てた状態でしまいましょう。その際にはギュウギュウに詰め込むと湿気がこもりやすくなるのでゆとりをもって収納しましょう。
収納ケースは密閉性が高いため防虫剤の成分がとどまりやすく効果が持続します。
防虫剤を必ず一緒に入れる
衣類害虫はウール繊維そのものを食べに侵入します。汚れをしっかり落としたからと言って油断はできません。防虫剤をしっかりと入れるようにしましょう。
また入れる際には一番上に乗せるように置きましょう。防虫剤の成分は上から下に広がる性質を持っているためです。
防虫剤には効果の持続期限があります。保管中に適切なタイミングで入れ替えるようにしましょう。
ウールーセーター向け防虫剤のおすすめ
除湿剤も一緒に入れる
衣類害虫が活発に活動する条件は、「湿度60%以上・温度15℃~25℃」。5月~8月頃は湿度が高いので除湿剤を入れておくとより安心です。
引き出し・収納ケース用の除湿剤はできるだけ密閉した状態で使うと3~4か月程度の有効期間があります。
ウールセーター向けの除湿剤のおすすめ
天気の良い日には換気をする
マンションでは特に密閉性が高い為、クローゼット・タンスの引き出しや扉をあけて空気の入れ替えをしましょう。除湿剤と一緒に湿気対策として有効です。
- 他の汚れた衣類と触れないように保管する(収納ケース)
- 防虫剤を使う
- 脱いだ衣類はすぐにしまわず湿気を逃がしてから保管する
- 除湿剤を使う
- 天気の良い日にはクローゼットやタンスを開けて換気をする
ウールセーターの保管に関する疑問Q&A
ここではウールセーターの保管や着用する中で気になる疑問点をQ&A形式にしてまとめました。
Q:ウールセーターの袖口や首回りが伸びてしまったのを直すには?
袖口がよれたり伸びてしまった場合、霧吹きで水を吹きかけたのちにアイロンのスチームを当てて形を整えるように伸ばしていきます。
アイロンを直接当てることができるかどうかの判断は取扱い絵表示をチェックすると分かります。
アイロンがけに関する取扱い絵表示一覧
旧 | 意味 | 新 | 意味 |
180℃~210℃を限度とした高い温度のアイロン掛けが良い | 底面温度200℃を限度としてアイロン仕上げができる | ||
140℃~160℃を限度とした中程度の温度のアイロン掛けが良い | 底面温度150℃を限度としてアイロン仕上げができる | ||
80℃~120℃を限度とした低い温度アイロン掛けが良い | 底面温度110℃を限度としてアイロン仕上げができる | ||
アイロン掛けはできない | アイロン仕上げ処理ができない |
Q:ウールセーターが虫食いにあってしまった場合はどうすればいい?
万一、虫食いにあってしまった場合、一緒に収納していた衣類すべてを洗濯し、念のためアイロンをかけて衣類害虫の卵を退治しましょう。また収納していたスペースも掃除等をして清潔にするようにしましょう。
防虫剤を入れていたのに虫食いにあってしまった場合は、適正な使い方を再度確認しておくようにするのが安心です。
Q:自宅でできるウールセーターの虫食いの穴の補修方法は?
引用:Decochobiさん「ウールセーター虫食い穴 虫穴簡単修理DIY」
虫食いにあってしまった場合でも、もともとのセーターの色に近いウールの毛糸、あるいはウールのフェルトと、フェルトパンチャーという器具、アイロンを使用して補修ができます。上記で紹介しているDecochobiさんの動画で詳しく解説されているのでぜひチェックしてみてください。
Q:ウールセーターに出来る毛玉の正しい取り方は??
ウールセーターに出来た毛玉は裁縫用のはさみや毛玉取り器を使って取り除くようにしましょう。指で引っこ抜くのは厳禁です。
まとめ
ウールセーターはシーズン中は毎回洗濯をする必要はありません。ただし長期保管をする場合は良質なウールセーターほど虫食いにあいます。
ウールのセーターに限らず、汚れがついたまま保管することはその1枚だけではなく一緒に収納している衣類にも害が及ぶ可能性が高い為必ず、手洗いかクリーニング店に出してきれいにした状態で保管するようにしましょう。
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